地方公共団体の内部統制評価報告書の公表状況調査【山口県編】
・今回は山口県を取り上げる。関門海峡、秋吉台、萩城下町などがある。代表社員は中学校の修学旅行で秋吉台、萩城下町を訪れた記憶がある。
§関門海峡:https://yamaguchi-tourism.jp/spot/detail_11103.html
§秋吉台:https://akiyoshidai-park.com/
§萩城下町:https://yamaguchi-tourism.jp/spot/detail_14354.html
・山口県には13市ある。
・各地方公共団体のHPによると内部統制評価報告書を公表している市は長門市がある。その他独自の取組を実施している宇部市がある。
§その他の市:長門市(人口約3万人)、宇部市(人口約15万6千人)
Ⅰ.長門市
・代表社員は、残念ながら長門市を訪れたことはない。
・123基の赤鳥居が並ぶ元乃隅神社、日本海側では佐渡、隠岐に次ぐ大きさを誇る青海島などがある。
§元乃隅神社:https://www.motonosumi.com/ja/home/
§青海島:https://nanavi.jp/sightseeing/omijima/
・HPのトップには、上部に長門の港の写真があり、下の真ん中あたりは、観光サイト「ななび」、ながと子育てナビなどのスライドショーとなっていた。
§長門市役所:https://www.city.nagato.yamaguchi.jp/
・長門市の内部統制に関する方針によると、内部統制評価報告書を作成して審査しているようである。ただし、長門市ホームページを検索したところ、審査報告書はヒットしたが、評価報告書はヒットしなかった。
・令和5年度の内部統制評価報告書審査意見書によると、6 備考で、「当年度においては、重大な不備は認められなかったものの、軽度の不備が報告されており、定期監査においても依然として過年度と同様の事務処理誤りの指摘を行っているところである。」との記載があった。
§長門市の内部統制に関する方針の策定について:https://www.city.nagato.yamaguchi.jp/soshiki/2/41570.html
§長門市内部統制評価報告書審査意見書:https://www.city.nagato.yamaguchi.jp/uploaded/attachment/33102.pdf
Ⅱ.宇部市
・代表社員は、宇部市を新幹線で通過したことはあるが、降りたことはない。
・宇部市は、ゆうえんち・動物園・植物園・ミュージアムなどがあるときわ公園や、エヴァンゲリオンの聖地として有名である。
§ときわ公園:https://www.tokiwapark.jp/
§まちじゅうエヴァンゲリオン第5弾:https://www.city.ube.yamaguchi.jp/shisei/kouhou/kishahappyou/1008059/1024089/1024934.html
・HPのトップ左部には、まちじゅうエヴァンゲリオン第5弾、戸籍に記載する予定のフリガナの通知が届きます、などの画像のスライドショーとなっていた。
§宇部市役所: https://www.city.ube.yamaguchi.jp/
・宇部市は、内部統制制度を導入しているが、市長による内部統制評価報告書の代わりに、業務から独立した部署である内部統制推進室や外部有識者で構成される「内部統制外部評価委員会」がモニタリングを実施して、宇部市で発生した事案に対する再発防止策の検証及び評価を行っている。
・外部評価委員会が対象とした事案は以下の2点。
- 介護保険料特別徴収処理の誤り(令和4年度)
- 生活保護費横領等(令和5年度)
・以下は、「令和6年度 内部統制の取組」報告書からの抜粋である。
・介護保険料特別徴収処理の誤り(令和4年度)
1 事案について
令和4年6月、高齢者総合支援課(現:介護保険課)と保険年金課が使用する、介護保険料、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料の3業務共通システムの処理作業の誤りにより、8月特別徴収の介護保険料について、対象者約5万人から、特別徴収額約5億4千万円が不能となる事案が発生した。
(2)要因分析
・データ作成後に総件数と総金額、及び個人の氏名・基礎年金番号・介護保険料額の一致を確認したものの、データ送付時には内容を確認しなかったこと。
・高齢者総合支援課職員が、保険年金課職員によるマスター変更(基準月の変更)が可能であることを認識していなかったこと。また、保険年金課職員が、宇部市独自で運用しているマスター変更が、介護保険料データ作成に影響することを認識していなかったこと。
(3)再発防止策
①チェック体制の強化
・データ作成時・データ送付時など、作業の都度ダブルチェックを実施
②関係課及びシステム業者との連携
・関係課の運用スケジュールの共有と作業手順と内容の相互理解
・本事案において誤りの原因となった作業手順について、見直しと改善を実施
・システム運用に関する定期的協議をおこない、必要な改善を実施
生活保護費横領等(令和5年度)
1 事案について
(1)経緯
令和5年9月に生活保護費の不正支給が発覚し、同年10月に生活支援課職員(ケースワーカー)Aが保護費を詐取していた事実を認めた。また、他の生活保護受給者がAへ返還金を渡したが、市の歳入とせず着服、横領していた事実が明らかになった。
これを受け、庁内関係部署による再発防止検討委員会が、要因分析とそれに対する再発防止策を検討した。
(2)要因分析
・直接的要因
現金取扱業務(現金預かり、窓口払い、金庫の管理)が不適切だった。
・間接的要因
担当職員による認定替え等の必要処理や訪問、対応等の報告・記録がなされていなかった。
管理監督者による進捗管理や適切な指導がなされていなかった。
職員一人当たりが受け持つ受給者世帯が法定数を超えており、業務負担が大きい状況だった。
公務員倫理、規範意識が欠如していた。
(3)再発防止策
①職員による現金取扱いの廃止等
②口座振込の徹底及び窓口払いの厳格化
③現金保管体制の見直し
④進捗管理体制の整備
⑤事務処理手順の整備
⑥執務体制の整備・強化⑦職員研修
§令和6年度宇部市役所内部統制外部評価委員会: https://www.city.ube.yamaguchi.jp/shisei/keikaku/1023974/1023976/index.html
以下、次号。